まん防も明け、4月に入ったので需要の大幅な回復を期待していましたが、今のところは緩やかな回復といった感じです。特にお酒を提供する居酒屋系業態にとっては、平日の21時以降の需要の回復が見られないと以前の70%の売上を確保することも厳しいと思います。また、人の採用もなかなか進まないこともあって、キチンと営業もできていないといった問題もあります。とはいえ、やはり集客ができないと売上が立たないといった面があるので、人材の確保と共に優先順位の高い問題として考えていかなくてはいけません。

目次

  1. ◎まとめ
  2. 【東京都の人流変化】(下記のグラフ参照ください)
  3. 【業態系ワード】
  4. 【利用シーン系ワード】
  5. 【グルメ媒体系】
  6. 【テイクアウト、デリバリー系ワード】
  7. 0.2月の東京ターミナル駅と繁華街の人出
  8. 1.業態系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)
  9. 2.利用シーン系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)
  10. 3.グルメ媒体系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)

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◎まとめ

【東京都の人流変化】(下記のグラフ参照ください)

 4月に入ってから、15時台も21時台も共に順調に回復し続けているといった感じではなく、エリアによっては、停滞している感じが見受けられます。
飲食店も21時以降の利用はまだまだ控えられているようで、売上も以前の7割まで戻せているお店の方が少ない感じです。

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【業態系ワード】

・コロナ前2019年3月対比

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・3月に比べ、検索ボリュームは戻ってきてますが、コロナ前と比較すると『居酒屋』系は70%前後。

・『焼肉』『寿司』といったこれまでもずっと伸びてきたワードは順調に回復。ただし、個店で見た場合は競合が増加しているので売上はボリュームには比例していないです。

【利用シーン系ワード】

・2019年3月対比(コロナ前)

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 ・夜需要の『ディナー』の戻りはまだ80%前後と悪い。それ以外のワードは基本コロナ前のレベル近くまで戻ってきてる。

 ・『ランチ』が『カフェ』よりもアクセスの戻りが弱い。恐らく『ランチ』ワードもGoogle検索が減少し、instagram内での検索へ移行が進んでいそう。
※『カフェ』の方はすでにコロナ前から移行が始まっていた

【グルメ媒体系】

・2019年3月対比(コロナ前)

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 ・依然、全体的に減少傾向は変わらず。
 ・このままでは単なる予約クロージングサイトになり、マップ系情報ソフトと他の予約台帳システムに取って代わられていきそう。

【テイクアウト、デリバリー系ワード】

・『テイクアウト』のワードもまん防明けから微減。テイクアウトの文化自体は定着しているので、マーケットとしては今後も成長はしていきそう。

・デリバリー系は相変わらず、Google検索では探していない。

・DiDi foodの日本撤退の発表もあり、デリバリーアプリの方はさらに統廃合が進んでいきそうです。

0.2月の東京ターミナル駅と繁華街の人出

web検索ボリュームではありませんが、参考までに都内の人流の2020年1月比較です。(東京都政策企画局発表)

・【都内ターミナル駅、繁華街の人流】
 ターミナル駅(15時)の人出は東京駅を除き停滞傾向。まだまだ、以前のレベルに戻るには時間がかかりそうです。

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繁華街(21時)でも歌舞伎町、池袋では停滞しています。年度代わりという事もあって、新しい環境に慣れていない学生や新入社員といった若い層の動きが鈍いのかもしれません。また、店舗を見ていても21時以降の入店が全然戻ってきていないという事もあり、居酒屋系のお酒を売りにしていたお店は売上も以前の7割まで戻せているお店の方が少ない感じです。

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1.業態系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)

Googleトレンド   (期間2012/1/1~2022/4/15 2022/4/21に取得)
【業態系ワードの推移比較】(居酒屋、イタリアン、バル、焼肉、寿司)

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【ワードボリューム昨年同月対比】

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 4月に入り、一部のエリアでの『イタリアン』を除き、ほとんどのエリアで検索ボリュームは昨年を上回っています。特に『居酒屋』ワードは、3月よりも検索ボリュームを回復させてきており、昨対ではどこも150%前後と大きく上回っています。

【コロナ前2019年4月対比】

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 一方でコロナ前(2019年)と比較するとずっと伸びてきている『焼肉』『寿司』以外は以前下回っています。『居酒屋』ワードに関しては、今だに70%前後といった状態で、やっと昨年の10月11月くらいのレベルにまでなってきました。しかしながら、21時以降の需要の戻りは悪く、実態の売上としてはコロナ以前の70%を切っている店舗が多いかと思います。
 『焼肉』『寿司』も個店で見た場合は競合が増加しているので売上はボリュームには比例してはいないです。

2.利用シーン系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)

Googleトレンド  (期間2012/1/1~2022/4/15 2022/4/21に取得)
【業態系ワードの推移比較】(ランチ、カフェ、ごはん、レストラン、ディナー)

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【ワードボリューム昨年同月対比】

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【コロナ前2019年4月対比】

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 昨対ではほどんどのエリア、ワードで上回っており、回復が見られます。2019年対比では、ディナーの戻りが悪いです。やはり夜の需要は以前と比較すると弱まっています。
 また、全国的に『カフェ』ワードに比べ、『ランチ』の戻りが悪い傾向がみられます。この辺りまだ、はっきり判断できないのですが、お出かけ需要でのランチのシーンが減っている or 単純にGoogleで『ランチ』を検索する人が減っている(検索のインスタへの移行)の2つの要素が絡んでいそうなのですが、後者の影響が大きいのでは?と個人的には思っています。

3.グルメ媒体系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)

Googleトレンド   (期間2012/1/1~2022/4/15 2022/4/21に取得)
【グルメ媒体系ワードの推移比較】(ぐるなび、食べログ、ホットペッパー、ホットペッパービューティー、一休)

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【ワードボリューム昨年同月対比】

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【コロナ前2019年4月対比】

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 グルメ媒体名での検索も基本減少傾向。(ボリュームが少ないため、昨対を上回っているものもあるが、実際は誤差レベル)
 その媒体のハードユーザーは恐らくアプリから入るといった感じになり、それ以外の人は、わざわざアプリを指定して検索を行わなくなってきており、新規集客のパワーはどんどんなくなっていると思われます。食べログもエリアによっては新たなランキングを出してきており(下記に添付したような基準がよくわからないランキング、そもそも得点の基準もわからないのも問題になっていますが。。)、消費者との意識の乖離が進んでいきそうな感じを受けています。
 もっと消費者にとって有意義なもの、飲食店側から見たときにも有意義なものになっていかないと単なる予約クロージングサイト以外の機能がなくなっていきます。そうなった場合には他の予約台帳システムに取って代わられていきそうな気がします。

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4.テイクアウト、デリバリー系ワード(東京、神奈川、大阪、福岡)

Googleトレンド  (期間2012/1/1~2022/4/15 2022/4/21に取得)
【テイクアウト、デリバリー系ワードの推移比較】※週次推移です。

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 テイクアウトのワードもまん防明けから微減してきている。ただもうテイクアウトの文化自体はなじんできているので、マーケットとしては今後も成長はしていきそう。デリバリー系は相変わらず、Google検索では探さないといった感じ。DiDi foodの日本撤退の発表もあり、デリバリーアプリの方はさらに統廃合が進んでいきそうです。

【ワードボリュームコロナ前対比】

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【デリバリーアプリ名の検索ボリューム推移】

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